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イデアなひととき
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色彩の魔術とは?

 

 俳優の石坂浩二さんは画家としても高名であるが、彼は自ら描く油絵に使う“黄色い絵の具”だけを買うために、わざわざパリまで出向くという。音楽家に絶対音感があるように、画家にも絶対色感があるのだろう。

 “色”には二つの切り口、つまり自分にとって心地良いということと、もう一つ、自分を他の人に“素敵”に見せるための方法論だということがある。ただ往々にして、この二つの切り口が相反する場合も多いので注意が必要だ。
人間はそれぞれ自分に似合う“色”を持っている。それは、髪の色、皮膚の色、瞳の色、体格等によって、いくつかのパターンに分けられるが、大きく分けると 春・秋型の色が似合う人と夏・冬型の色が似合う人がいるのである。そして、この二つの“色の型”の大きな違いはズバリ“黄色味”だ。

 春・秋型の色は、何かの色プラス“黄色味”が入る。例えば、「青」プラス「黄色」は「緑色」、「赤」プラス「黄色」は「オレンジ色」といった具合で、もちろん、「緑色」も「オレンジ色」も春・秋型の色ということになる。春・秋型の色の特徴は、パステルカラーも含めて“若々しさ”・“快活さ”・“ス ポーティさ”“可愛らしさ”などを演出出来ることだろう。

 逆に、夏・冬型の色は、全く“黄色味”の入らない色であり、「紺」・「エンジ色」・「紫」・「無彩色(黒・灰色・白)」などを指す。その特徴は、“ノーブル(貴族的)”・“落ち着いた感じ”・“重厚感”などであり、年齢とは関係な く、知的なイメージを演出することが出来るのだ。

 人間だけでなく、これらのことは“住空間”の演出にも効果的である。自分の“お気に入りの部屋”を、どのようなイメージでコーディネートするのか。そしてその部屋は「自分だけの空間」なのか、「友人たちにも見せたい部屋」なのかも重要である。

 自分だけが、心から落ち着きたいと思えば、中心に置く“色彩”は、“黄色味”の無い夏・冬型の色が良い。そして何より「自分にとって心地良い」色を選ぶべきだろう。
逆に、友達を呼んでワイワイやりたいならば、「自分を他の人に“素敵”に見せる」色を選ぶべきだ。全体的にライト感覚の春・秋型の色を持ってくると、妙に皆に評判が良かったりする。

文 国影 譲

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