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イデアなひととき
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「時間」は最も価値ある「財産」だ

  人生をおよそ80年と考えると、
80年×365日×24時間×60分×60秒=2,522,880,000秒!
そう!人生とは、わずか約25億秒のドラマである。昨今、我々の周りには「兆」の単位の数字がたくさん飛び交っており、そんな中で人生がたった約25億秒に集約されてしまうのは驚きだ。しかも、そのうちの3分の一は“睡眠”に費やされ、更に“仕事”や“食事”、その他欠くべからざる“所用”のために3分の一の人生が費やされる。そしてその結果として、自分の手の中に残される“自由になる時間”は、せいぜい8~10億秒になってしまうという次第なのである。

  もう20年以上前になるか。ホテル・オークラの常務をされていた方と、仕事で会談する機会があった。さまざま話した後にその方はこう切り出した。「国影さん!私は最近こう思うんですよ。これから人生が終わるまでに、自分の大好きな人と大好きな料理を、大好きな空間で食べる機会はもうおそらく50~60回しかないだろうと!」あの当時、彼はまだ50代半ばだったろう。耳にした時は何と厭世的なことを言うのだろうと思ったが、今となってはその言葉の持つ意味が嫌と言うほど理解出来る。まさに人生は“自分の思うようにはならない時間”の連続であり、そんな中で“自分の意志”で“自分の時間”をコントロールすることの意義は重要で、見方を変えればそれこそが“最高の贅沢”でもある訳だ。

  英国が生んだ現代最高の経営者の一人と言われ、バージン・グループの総帥である「リチャード・ブ
ランソン」氏は、全くの一般人であっても直接連絡をしてアポイントメントを求めれば、都合がつき次第、必ず5分間は会ってくれるのだという。言葉は悪いが、世界中で“エセ忙しい有名人”は山ほど存在している。やたらと「忙しい、忙しい!」を連発する輩は、政治家であろうと、経営者であろうと、また高名な俳優であろうと、「自分はタイム・マネージメントが出来ない無能な人間です!」と吹聴しているようなものだと思う。おそらく「リチャード・ブランソン」氏は、世界でも最も忙しい経営者の一人であることは間違いない筈だが、彼に言わせれば“時間は作るもの”であり、一般人と語り合う5分間こそが最高に触発される瞬間であって、自分の貴重な“財産”である“時間”を“能動的に投資する”に足る“重要な対象”ということなのだそうだ。

twoonelife63  まさに“時間”とは、ただ過ぎ去るのを傍観することなく、“意識的に”マネージメントすべき“貴重な財産”だ。そしてそれは“投資”したり、“節約”したりすることが出来るばかりでなく、ちょっと油断するとあっという間に“浪費”してしまうことも考えられるやっかいな存在だと知るべきである。

  「Time is money(時は金なり!)」とは、アメリカ合衆国の偉人「ベンジャミン・フランクリン」が1728年に唱えた「13の徳」の中の一つだが、至言である。しかし、もう一歩踏み込んで言わせて頂くならば、時として“時間”の価値は、“お金”にも勝ることを意識すべきであろう。


文 国影 譲

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