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イデアなひととき
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「香り」は魅惑の誘い水!!

 

  あなたが“あなた”である証拠に、あなたは“あなたの香り”がする。
人間の五感(視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚)の中でも、最も“神秘的”な分野が、「嗅覚」であろう。最近の研究発表によれば、グレープフルーツの香りを嗅いだだけで、人間の血液はサラサラになるのだそうだ。就寝時に、部屋にグレープフルーツの香りをスプレーするだけで、寝ている間の「脳溢血」や「脳血栓」が減るならば、それだけでも大変な“福音”かもしれない。“香り”は、直接的に“脳”に働きかけ、“生理活性”や“人間の行動”に大きな影響を与えることが知られている。

  “アロマテラピー”という言葉が世に現れて久しいが、“香り”をコントロールすれば、人間の基本的なメンタリティーもコントロール出来ると言われる。“香り”によっては「興奮剤」になったり、「鎮静剤」になったりする訳だが、これを、“他の五感”と組み合わせると、更に効果的である。「視覚」的な魅力が“色彩の魔術”ならば、「嗅覚」も“香りの魔術”を発揮出来るということだ。
“自分だけの快適空間”を演出するには、もう“香り”抜きには語れないというところだろう。“爽やかな自分”なのか、“情熱的な自分”なのか、それとも“理知的な自分”なのか、“香り”で自己主張するなど、誠に“粋”ではないか。

  “お香”のブームもずいぶんと長く続いており、購買層も若年層まで広がりを見せている。立ち上る“煙”を見ながら、心地良い“香り”を嗅ぎ、ライト感覚のジャズやフュージョンに身を任せるのは、“おじさまたち”だけの特権だと思っていたが、どうやら若い人たちも、この“快感”に目覚めてしまったらしい。コストの割には、深い贅沢感が味わえるものなぁ。

  最後に“香水”にまつわる話をひとつ!マリリン・モンローが、「シャネルNo5」だけを身に纏って寝ていたという逸話はとても有名だが、この“香水”という代物はなかなか曲者だ。よく、エレベーターの中の強烈な残り香に辟易することがある。“ほのかに香る!”ということが、“香水”の絶対条件なのに・・・。

  昔、かすかな“金木犀の香り”(おそらくディオリッシモだろう・・。)にふと振り返ると、作家の戸川昌子さんが一人でグラスを傾けておられた。その姿と、その“香り”が何とも言えず“素敵”だったことが思い出される。

文 国影 譲

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